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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

がここで不意にあと戻りをやり出した理由と原因とは、よくわかっていないのです。しかし、その理由と、原因をわざわざと探し求めるまでもなく、米友の身の周囲に降りそそぐ石礫が、とりあえずこの不穏を報告する。

二

片手で馬の轡を取りながら、そうして、石の飛んで来る前岸を見込むと、さても夥しい人出。

向う岸の土手の全部が、ほとんど人を以て埋っている光景を、米友がはじめて見ました。

「やあ、大変な人だな、蟻町のようだ」

石の礫は、その夥しい人類の中から降って湧いて来ていることに相違ないが、この夥しい人類が、いつのまに、何のためにここへ現われたのだか、それはひとまず米友の思案に余りました。

なるほど、荒れ馬の飛んで来るのは危ない。それ故に村の人が警戒を試むるのもよろしい。だが一頭の家畜のために、これだけの人数が繰出して来るとは――第一、馬がこの川原へ来るか来ないうちに、その危険をおもんぱかって、これだけの人数をかり集め得たとすれば、その人寄せは人間業ではない。

しかしまた、他に目的あってここに待構えているんなら、何かその目的物がありそうなものだが、あいつらの面という面、目という目は、みんなこっちばっかりを見合せていやがる――だから、この一匹の馬のためにあの人数が繰出されたと見るよりほかはねえ、大仰なこった