Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
「水臭いことをおっしゃっちゃいけません、頼みがあるのなんの、こうなってみりゃ、主従の間柄じゃございませんか、旦那がやれとおっしゃれば、火水の中へでも飛び込んでお目にかけますよ」
とがんりきの百が、相変らず人を食った面で答えました。返事をしながらも、その一本の腕をもって、不破の関守氏の背中を流すことは器用を極めている。
「そう言ってくれるのが頼もしい、では、一つ命令を下すぞよ。但し、ここでは下せないから、風呂から上って、ゆっくり下すから、ひとつ、この命令によって、お前、その足に馬力をかけてやってみてくれ」
「合点でございます、がんちゃんの足を見込んでお頼みとありゃ、後へは引きません」
「よし、では上ろう、御苦労御苦労」
かくてこの主従は風呂から上って、自分の部屋へ帰りました。
不破の関守氏は、部屋へどっかと安坐すると、がんりきの百蔵を前に坐らせて、自分は床の間から行李を引寄せながら、
「時にがんりき――」
どうも、呼び名がまちまちで困る。がんちゃんと和らげてみたり、がん公と角ばったり、またがんりきと本格に呼びかけたりするので、かなりめまぐろしいが、
「旦那、御用向のほどを承りましょう」