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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

だが、茂公の即興はひるまない。

皆さん

七兵衛おやじが

坊主になって

若い女の

手を引いて戻って来ましたよ

これには

仔細のあることでしょう

なんてませた言い方だろう、もう慣っ子になっているから、船中同士はさのみ驚かないけれど、七兵衛につれられて来た若い女その人は、真赤になりました。ただでさえ、もう上気しきって、わくわくしているところへ、無遠慮にこんな歌を浴びせられたものだから、真赤になるのも無理はありません。

その仔細というのは

追って

七兵衛おやじの口から

皆さんのお聞きに入れるでしょう

五十路に近いおやじが

まだはたちに足らぬ女の

手を引いて

戻って来たのは

皆さんの前に申しわけがないことがあるから

それで頭を丸めて

お詫びをする

といったような浮気の沙汰ではありません

同じ女を連れて来るにしても

マドロス君と

七兵衛おやじとは

性質が違いますよ――

ウスノロのマドロス君と

老練家の七兵衛おやじと

同じに見ちゃあいけません

すなわち

マドロス君が

女をつれて逃げてまた戻ったのは

つまり、だらしのない駈落なのさ

七兵衛おやじのは

まさか

掠奪でも

誘惑でも

駈落でも

ありますまい

くわしくは本人に聞いていただきたい