Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

「七条の醒ヶ井の近藤勇のところへ招かれて行ったのだ」

「近藤のところへか――そうして、連れは誰だ」

連れはだれだと山崎から問いかけられて、思い出したように振返って見ると、もうその先導して来た一人は橋の上にいない。

「おや」

と思って見直すと、提灯持をそこに置きはなして、自分はもう前へ進んで、橋の詰の方へ酔歩蹣跚として行く姿が見える。その主も酔っているが、提灯の斎藤も少なからず酔っている。同行のものを遣り過ごしてしまっても、自分はまだいい気で橋上に踏みとどまって山崎と話し込んでいる。山崎もまた、いい気で問いをかけている。

「連れのあれは誰だ」

その後ろ影を見やって、斎藤にたずねると、斎藤が高く笑って、

「君も知ってるだろう、伊東だよ、伊東甲子太郎だよ」

「ははあ、あれが伊東だったか」

「今は、伊東は大将なんだぜ、御陵衛士隊長と出格して、新撰組の近藤と対立の勢いになったのだ」

「そうか、そうして君はいったい、どっちに属するのだ、新撰組か、御陵衛士隊か」

山崎から訊問のように言われて、斎藤は、

「拙者か――拙者はもとより新撰組、だが目下は、都合があって御陵衛士隊に寓している」