Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
それを弁信が抜からず引きとって、
「その通りでございます、米友さんのおっしゃることに間違いはありません、ですが、米友さんはやっぱり、目を持っておいでですから、二つの世界にわけて見ることができるんですね、米友さんの眼でごらんなすった関東関西いったいの騒々しさと、今そういう騒々しさから全く離れて見ましても、なお、その心の騒々しさを感覚の上に残して、焦れておいでなさる、でござりますから、それ、どっちへ廻っても騒々しいとおっしゃるのに無理はございません。ところが私のように、目によって物の形を認めることができない身、物のあいろを識ることのできない身になってみますると、世間が静かな時は、この心も静か、世間が騒がしい時は、この心も騒がしい、外の世界と内の世界とは、全く同じなんでございます、二つにわけて考えることはできません」
そう言うと、米友が存外和らかにそれを受けて、
「なんしろ、弁信さんに逢っちゃあかなわねえよ」
と言いました。
それは、ヒヤかしと茶化しの意味で言ったのではありません。引きつづいて米友が言うことには、
「てえげえの人は、この目で見る世界のほかに世界はねえんだ、目でめえるもののほかにこの目で見えねえものはめえねえんだ、ところが、弁信さんときちゃあ、眼がなくっても物がめえるんだから違わあな、それから、おおよそ