Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
「徳川幕府以外の幕府の成立を予想してみる、なるほど」
更に第四条件にうつろうとする時、横合いから口を出し石井権堂というのが、
「その科学的とやら数学的とやらいうところを、もう一層細かく、単に徳川幕府以外の幕府が、成立とかなんとかの仮定条件では物足りない、徳川幕府に代る幕府が成立するとすれば、誰が代るか、それをひとつ具体的に言ってみてもらいたいな」
「まず、薩摩か」
「まず、長州か」
「毛利だろう」
「島津だろう」
この二つは動かない、誰も、それを上下したり、左右にしたりして見ることはするが、それ以外のものを加えて見ようとはしない。
そこで、この席には、薩州論と長州論との談論の枝が出て、その枝がかんじんの話題の幹よりも大きく、広くなりそうで、長と、薩と、徳川家との関係から、関ヶ原以来の歴史にまで遡ったり、人物はドチラにいる、いや薩が断然図抜けているという者もあれば、どうして長の方が粒が揃っているというものがある、そういうことで談論が鋭化し、感情が昂進して、せっかくの科学的も、数学的もケシ飛んで、鉄拳が飛び兼ねまじき勢いでしたが、座長格の南条がようやく取りしずめて、