Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
万事自分が引廻し気取りです。
ただ、この三勝は少し毛が生え過ぎているし、半七は追手のかかる身でないが、女のために身上を棒に振るほどの粋人でないだけが恨みだが、半七よりもいくらか若くて、武骨で、ウブなところが嬉しい。それよりも福松の気丈夫なことは、二人の中には、現に三百両という大金が手つかず保管されていることで、これはもともと、代官のお妾のお蘭どののお手元金なんだが、それがわたしたちの手に落ちて来たというものは、たくんだわけでも、くすねたわけでも何でもない、自然天然に授かったので、人民を苦しめてしぼり上げた、その血と汗のかたまったもの、お蘭さんのような自堕落な女に使われたがらないで、苦労人であるわたしたちの方に廻って来たというものが、つまり授かりもの、天の与える物を取らずんば、災その身に及ぶということがありましたね、あのがんりきというイケすかない野郎の手をかりて、ウブで、そうして苦労人の二人の手に渡ったことが果報というものなんでしょう。この大金が手にある限り、二人は相当長いあいだ遊んで歩ける、という胸算用が、疾うに福松の腹にあるからです。
放縦のようでも、売られ売られつつ、旅から旅を稼がせられ、およそこの世の酸いも甘いもしゃぶりつくした福松は、金銭の有難味を知っていて、締まるところは締まる仕末も、世間が教え