Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
洋学の出来ない恨みを、おれに向って晴らしに来たようなものだが、それはたしかにお門違いだ、当然、駒井甚三郎のところへ持って行かねばならぬものを、戸惑いしておれのところへ来た。
だが、考えてみると、女というやつの考え方は、今に始めぬことだが浅どいものだ。洋学の知識というものも、畢竟ずるに、金を儲けるか儲けないかのために必要なので、それ以外には、てんであの女の頭にない。おれは洋学は嫌いで、駒井の奴はドコまでも好かない奴だが、まさか駒井だって、才取りをするために洋学に志したのではあるまい。あの女は、金にさえなれば洋妾にもなり兼ねない女なんだから、駒井や我輩も同様に、学問そのものを利用して、大きな才取りができれば、それが専ら功名だと心得ている。実にタワイないものだ、浅ましいものだ。だが、そのタワイのない、浅ましいところが、あいつの身上で、あれが、なまじい賢婦ぶりをし、烈女気取りをはじめたら、もう取るところはない。あれはあれでいいんだが、さて、これはこれでいいのか。
今、あいつが、附けたりで口走って行ったところに、聞捨てのならないものがある。聞捨てにすべきところが、聞捨てにならない。