Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「遺書?」

「そうだよ、とてもわたしはこの世に望みは無いから死んでしまいます、鳥は古巣へ帰れども、行きて帰らぬ死出の旅だとよ」

「ああ、それではわたしの歌を聞いて死ぬ気になったのか知ら……それから、どう書いてあるのですよ」

「わたしは死んでしまいますけれど、あなた様はよく御養生をなすって下さいましというわけだ」

「そのあなた様というのは誰のこと?」

「それがそれ、宛名の、大湊、与兵衛様方小島という人なのよ、その小島というのは、これによって見ると男だね」

「へえ、そういうこととは知らなかった」

「それでよ、就きましてはここに二十両のお金がございます、これをお届け申しますから、これでどうかできるだけの養生をなすって、故郷へお帰り下さるように」

「そうすると、向うの人も病気で悩んでいるのですね」

「そうだ、これによって見ると、たしかに病気だね、何病とも別に書いてねえが、女が勤め奉公に出て、その血の出るような金を貢いで男の病気を癒そうというんだね」

「知らなかった知らなかった、それほどのお金だったら、あの晩に届けて上げればよかったものを。二十両のお金、家へ置きっぱなしにして来たから、もう取返すことはできない」