Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「なるほど、大きなお寺だ。御縁日なんだな。よしよし、このお寺の裏の方にどこか寝るところがあるだろう」
表の方は人が雑沓しているけれども裏の方は誰もいない。表の方は昼のような明るさであったが、裏の方は真闇。
米友は裏から廻ってこっそりと本堂の縁の下へもぐり込んでしまいました。蜘蛛の巣を分けながらちょうど須弥壇の下あたりのところへ来て見ると、いいあんばいに囲いになって身を置くようなところが出来ていましたから、そこへ荷物を卸して、
「やれ安心、これでようやく今日の旅籠がきまった」
米友はそこに納まったが、頭の上は本堂の広間、いっぱいに人で埋まっているような様子。階段から庭、庭から海道筋の方へかけては、人の足音がしきりなく聞える。
本堂の中にはいっぱいの人が集まっているようだけれども、そのわりあいに静かであります。そうして時々、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏という声が海嘯のように縁の下まで響いて来ます。
このお寺は、がんりきや七兵衛がめざして来た天竜寺でありました。いま本尊の側の高いところで説教をしている六十ばかりの、至極痩せた老体がすなわち遊行上人なのでありました。