Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「なるほど」
「よし、お前がその意地なら腕に撚りをかけてやってみろ、幸い、あの遊行上人は、天竺から来たという黄金の曼陀羅の香盒というものを持っている、それをしじゅう懐中へ入れているからそれを盗んでみろと、こう言うのだ」
「なるほど」
「ようがす、その香盒とやらの形はどんなものだと聞くと、直径三寸ぐらいの丸い小ぽけなもので、黄金で出来ていて、曼陀羅とかお題目とか、むずかしいものが彫ってあるんだそうだ」
「なるほど」
「そこでまあ意地と二人で、よしと請合って来てみるとあの始末だ。なあに、これは仕掛があって、誰か上人の方へ筒抜けをする機関だとこう思ったから、小手調べに二つ三つ手近なやつを引ん抜いてみたら驚くじゃねえか、ちゃあんとあの上人が見抜いてしまやがった。あの人混みの中で、どうしてまあこっちの業がわかるんだか、実際あの坊主の眼力には、このがんりきも降参したよ」
「なるほど」
「けれどもこのままじゃ引込めねえ、あの上人も、こちとらを出し抜いた乗物も、みんなあと先になって東へ下るんだ、仕事はまだこれからよ。兄貴、お前もここで外すのは惜しかろう、盗人冥利だ、行くところまで行きねえな」