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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

ことに、東、鉾尖ヶ岳から、西、白馬ヶ岳までつづく「清姫の帯」は、土地の人にいちばん怖れられています。

三年に一度あるか、五年に一度あるか、とにかく、「清姫の帯」が現われることはあっても、この二つの山までつづくということは滅多になく、もしそれがあった日には、土地の人は総出で竜神の社へ集まり、お祓いをし、物忌みをし、重い謹慎をして畏れる。最初にそれを見つけた人は、その歳のうちに生命にかかわる災難があるのだということでありました。

今、土地の人はみんな眠っている。おそらくこれを見たのは、お豊一人であろう――お豊の、そんな言い伝えを知らないことは、この村の今夜のためには平和である。しかし実際は、同じ夜の同じ時に、この怪しい雲を見た者が、この竜神村においてお豊のほかに、まだ一人あるにはあったのであります。

その晩、お豊のほかに「清姫の帯」を見たものというのは、ほかではない、この竜神の社に籠る修験者でありました。

この修験者は、三年ほど前から、ここへ来ていました。それがお豊と同じ時刻に水を浴びて、護摩壇へ戻る時に、ちょうど、この「清姫の帯」を見たのであります。