Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「いや婚礼というものは、慶たいことではあろうけれど、なかなか手数のかかるものじゃ」

「誰でも一生に一度は、その手数をかけねばならぬものでござんす。あなた様なぞもさだめし、こんなにおなりなされぬ前は、あんな手数をかけて、お喜びになったものでござんしょう」

お徳は愛嬌よく言う。

「あたりまえならば、そんなことになるのであったろうが、わしのはあたりまえの道を失ってしまったから、それで更に手数がかからなかった」

七

旗本の神尾主膳はお預けから、とうとう甲府勝手に遷されてしまって、まだ若いのに、もう浮む瀬もない地位に落されたが、当人はいっこう平気らしくあります。

地位の変ったことは平気らしいけれども、うまい酒の飲めないことが何よりの苦痛と見えて、もとのように江戸の真中で馬鹿遊びをするようなことができないで、時時折助を引っぱって桜町へ飲みに来たり、こっそりと柳町へ遊びに出たりするくらいのことで、毎日おもしろくもない甲州の山ばかりを睨めて暮らしていましたが、今宵もそのお気に入りの折助をつれて柳町の旗亭へ飲みに来ていました。

「権六、なんだか酒が酸っぱいなあ」