Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

呼びにやった時からは、もう大分たっているから、来なければならないはずなのであります。

「遅いではないか」

「昼のうちは間の山へ稼ぎに参りまして、家へ帰ってから、出直してお座敷のお客様へ出ますものでございますから、それで、その間に、いくらか手間が取れるのでございますが、もう見えまする」

間の山節の来る間を芸妓や仲居が取持っているのでありますが――お客様が待っているほどに取巻どもは気が進みません。それは間の山節なるものが、名こそ風流にも優美にも聞ゆれ、実は乞食歌に過ぎないというさげすみと、何を言うにもお玉風情の大道乞食がという侮りがあるからであります。それでもやはり間の山節というと、この楼でもお玉を招かねばならぬことになっているのでありました。

「お杉お玉も、昔からこの土地に幾代もございまして、今のお杉お玉はその幾代目に当りますことやら、わたくしどもでさえよく存じませぬが、お玉だけは、今までのお玉とお玉が違うのだそうでございますよ」

万のに似た仲居は、気が進まないながら、客の問いによって、お玉の来歴を少しばかりでも説いて聞かさねばならぬ義務があるのであります。