Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
それとは知らない二人づれの墓参りは、やがて墓の前を辞して徐ろに以前入って来た木戸口を出て、魔術の小屋へ吸い寄せられる人足に交り、相撲茶屋を横に見るところへ来ると、
「モシ、それへおいでになりますのは?」
と呼びとめたもののあるのは、どうも自分たちを指したものらしい。二人は、ちょっと二の足を踏みますと、早くも、そこへ駈け寄って来た女の人、
「駒井甚三郎様」
立ちどまった以前のさむらいはハッとしました。追いついて来たのは大魔術の勧進元のお角。
「おお、そなたは……」
駒井は、その女を見ると、あわただしいそぶりであります。
「まあ、駒井の殿様……いつこっちへお越しになりましたんですか、あんまりじゃございませんか、わたくしどものところへなんぞ、お沙汰も下さらないで、ほんとうにお恨みに存じますよ」
お角はこの人を見ると、まず怨みの言葉を浴びせかけるほどに、熱しているものと思われます。
「今、ここへ着いたばかりじゃ」
「お宿は柳橋でございますか」
「ついこの先……」
申しわけのようにする駒井の返事を、お角は焦れったそうに、
「なんに致しましても、ここを素通りはなりませぬ、おいやでもござりましょうが、ぜひお立寄りを願わなければ」