Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
「どうして、先生が相談に乗らないの」
「でもね、先生に薄々その話をするとね、先生があの調子で力み返ってね、ナニ、お前たちを取り戻しに来るものがあるって? 有るなら有るように来てごらん、幾万人でも押しかけて来てごらん、憚りながら長者町の道庵がかくまった人間を、腕ずくで取り返せるなら取り返してみろ、とこう言って大変な力み方で、わたしたちの言うことを耳にも入れないのだから、先生に相談しても、トテも駄目だと思います」
「では、どうしたらいいだろう」
「茂ちゃん、先生にはほんとうに済まないけれどもね、二人で今のうちにここを逃げ出すのがいちばんいいと思ってよ、今のうち逃げ出せば、二人も無事に逃げられるし、先生のお家へも御迷惑をかけないで済むから、今のところは御恩を忘れて、後足で砂を蹴るようで、ほんとうに済まないけれども、あとで私たちの心持はわかるのだから、いっそ、そうしてしまった方がよいだろうと思う。茂ちゃん、お前逃げ出す気はないかえ」
「弁信さん、お前が逃げようと言うんなら、あたいも逃げる」
「それじゃあ逃げることにしようよ、それもなるべく早い方がいいから、今晩逃げることにしようよ」