Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「ああ、そうそう、頑入はずいぶんお前を苛めたっけね。けれどもね、頑入の方から言えば無理もないところがあるんだよ、お寺へ入れられてもお前は、少しもおとなしくないんだもの、そうして人の嫌いな虫や獣とばかり遊んでいるんだもの。頑入はお仕置のつもりであんなことをしたんだから、頑入ばかりが悪いと思っているとお前、了見が違うよ」

「高尾の山には、頑入みたような坊さんはいないだろうなあ」

「そりゃいないだろうけれど、お前、おとなしくしなくちゃいけないよ」

「山へ行きたいなあ」

「山はお前、房州よりもあっちの方が本場だから、ずいぶんいい山がたくさんあるだろう、峰つづきを歩くと、甲斐の国や信濃の国の山へまでいけるんだからね、それを楽しみにしてお前、早くお寝よ」

二人はここで相談をととのえて、おのおの眠りに就きました。果してその翌日になると、道庵の屋敷にこの者共の影が見えません。そこで、さすが呑気な道庵主従も騒ぎ出して見ると、二人の寝た行燈の隅に置手紙がしてあります。それを読んだ道庵が大きな声をして、

「べらぼうめ、逃げるなら逃げるでいいけれど、道庵の家は食物が悪いから居堪らねえの、やれ人使いが荒いから逃げ出したのと、よそへ行って触れると承知しねえぞ」