Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
お江戸の真中だってお前、平家を語って歩いて、それを聞いてくれる人は千人に一人もありゃしないよ。だからなるべくよけいの人に聞いてもらいたいと思うには、これじゃ駄目なんだよ。それで、あたしは琵琶をやめて三味線にし、平家の代りに浄瑠璃をやってみたいと、ずっと前からそのつもりでいたけれどもね、気に入った三味線が手に入らないし、それから浄瑠璃もまだ人様の前で語れるほどに出来ていないから、やっぱり、まだこうして手慣れた琵琶をやっているのよ」
「だからお前、琵琶をやめて、急いで歩いた方がいいだろう」
「それでもねえ、黙って道を歩くよりは、何かの縁になるものだから、やっぱり、あたしは知っていることは人様に伝えた方がよかろうと思ってよ。人様があたしをお喋りだという通り、あたしは知っているだけのことはみんな喋ってしまいたいし、聞いてくれ手があってもなくっても、覚えているだけの平家は語ってしまいたいのが、わたしの性分なんでしょう。それについて、ここはお前、武蔵の国の府中の町といって、この府中の町にはお六所様というのがあって、これが武蔵の国の総社になっているのです。あたしは今晩、そのお六所様のお宮の前で、平家を語ってお聞かせ申したいと思っていますよ。