Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「奥方は京都へお越しになりましたことを、御存じでいらせられますか」

「うむ……あれの病気はどうじゃ」

「御病気は大抵、お癒りになったそうでございます」

「そうか……」

「殿様」

と一学は膝を押しすすめて、

「私は人情の表裏反覆というものの甚だしいことを、今更のように学びました、何かにつけて驚き入ることばかりでございます」

一学は眼に涙をたたえて昂奮すると、駒井はしんみりと、

「いいや、みんなわしが悪いのじゃ、お恥かしい次第だ、この心が出来ていないばっかりに、わが身を誤り、家を亡ぼし、親族には屈辱を与え、お前たちにも苦労をさせてしまった、つくづくとこの身の愚かさが身にこたえる、ゆるしてくれ、ゆるしてくれ」

「恐れ入りまする、そういうつもりで私はただいまの一言を申し上げたのではござりませぬ。一時は私も、殿様のお心がわかりませんでしたけれど、今となりましては、その考えが変りました。女が悪いのでございます、罪は女にあるのでございます、殿様がお悪いのではございませぬ」

「何をいっているのだ、そういう話は、もうよそうではないか……実は、こうやって急に思い立って尋ねて来たのは、少々、捜してみたいものがあってのことじゃ、大儀だが、奥の書物庫へ案内してもらいたい」