Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
「おとまりなさいまし、お化けなんぞは出や致しません」
与八はおとなしく、この無遠慮なさむらいの言い分を受入れました。
こういう無遠慮なさむらいですけれども、与八は逆らわず、望み通り、この道場に泊めてやることにして、もてなしましたから、さむらいは大喜びであります。
机の道場にはお化けが出る……与八は初めて聞く噂だが、なるほどありそうな噂だと思いました。自分の耳に入らないだけで、専らそういう噂が響いているのではないかと思いました。
そうして与八は、さむらいのために夕食を運んで、自分は水車小屋へ帰ってしまったあと、件のさむらいは、やはり道場の真中に莚を布いて坐り込み、その前には与八の運んだお膳と、それから、いつのまに、どうして持ち込んだか一升徳利を押据えて、まず一杯を試みて舌鼓を打ちました。
ほどなく一升の酒を平げ、飯を食い――終ると、膳を押片づけて、行燈を掻き立て、謡をうなりはじめます。
謡い終ると、立ち上って、道場の壁にかけた木刀を取って、型をつかい、つぎに、槍、棒、薙刀、千鳥鎌の類に至るまで、いちいち手に取って、その型をつかい、それが終ると、肱を枕にして横になりました。