Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
頭を挙げて見ると、秋の武蔵野には大気が爽やかに流れて、遥かに秩父の連山。その山々を数えて見ると、武州の御岳山。
そこで流した兄の血潮はまだ乾いてはいないのに、その恨みは決して消えてはいないのに、それを差措いて、自分は今、意趣も恨みもない人を斬ろうとして行くのだ。兵馬は浅ましく思って、われと自分の胸を強く打ちました。
宇津木兵馬は、まだ日脚のあるのに府中の町へ入ると、そのまま六所明神の神主猿渡氏の邸を叩きます。
猿渡氏の家は、兵馬にとっては旧知の関係があって、兵馬の不意の来訪を喜び、それからそれと話が尽きませんでした。
そのうちに、このごろは世の中が物騒で、この界隈も穏かでないから、今この社務所でも、若い者だの、剣術の出来る人だのを十余人も頼んであって、警護を怠らないということもありました。六所明神は所領の高も少なくはない。猿渡氏もなかなか裕福を以て聞えた家ですから、その用心ももっともと思います。
風呂に入り、夕飯も済み、いざ寝ようという場合に、兵馬はちょっと宿へ用足しに行って来るといって、邸を出て夜番の詰所になる社務所へ、下男に案内をしてもらいました。