Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「その御意見は有難えが、時のいきはりで、つい引くに引かれねえ場合なんだから、どうか友達甲斐に、このがんりきの男を立ててやっておくんなさいまし」

「馬鹿野郎!」

「まあ、そうおっしゃらずに……ときに兄貴、いったいこれからがんりきはどっちへ振向いたら目が出るんでございましょう、そこのところをひとつ」

「おれは易者ではないから、そんなことは知らねえ」

「それが兄貴の悪い癖なんだ、目下の者をあわれむという心が無えんだから」

「よし、それじゃ、お情けに一つ言って聞かそう。およそ、甲州の裏表、日光の道中筋で、この間中から、俺は三つの怪しい乗物を見たんだ、その一つは高尾の山の蛇滝の参籠堂から出て、飯綱権現の広前から、大見晴らしを五十丁峠へかかった一つの山駕籠と、それからもう一つは、府中の六所明神の前を五六人のさむらいに囲まれて、一散に東へ向って急いだ黒い乗物と、もう一つは……ほぼそれと同じ時刻に、八王子の大横町から日光街道を北へ走った、やはり黒い一挺の乗物だ、この三つがどうも合点のゆかねえ乗物だと思っているが、がんりき、お前の捜している見当はどれかそのうちの一つだろう」