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Japanische Klassiker mit Furigana

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おおさかをあるく

大阪を歩く

直木 三十五

Lesen Sie 大阪を歩く (おおさかをあるく) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.964 Zeichen · 65 Bildschirme

Aozora Bunko

人々は、酒場は、沢山の女が集まってくるから、というが私の趣味だと女は惚れた一人以外には、居ない方がいい(チップの関係もある)。

川口松太郎は、十人口説いて、一人当れば一割の配当だという主張をするし、菊池寛は、一言云って、嫌だという奴は、二度と口を利かぬから、俺の獲得率は、百パーセントだというが、人各々である。

私は、自分の好きな人を前にして、只眺めているばかりであるから(菊池寛は直木は黙っていて女を落とそうとする。だから人の二十倍も、時と金がかかるというが、私の恋は、いつも神聖なのである)どうも、お茶屋で差向いの方がいい。

そして、同じお茶屋の十円で、新橋と、大阪とどっちがいいかと云えば、断然大阪がいい。東京は十二時になると、不見転以外は帰ってしまうが、大阪は、時として夜が更けると、雑魚寝があるし、席貸へ行って夜明かしもするし、――つまり、飽きる所まで、行きつくすことができる(尤も、そうなると十円では済まん)。この点は、酒場や、東京の真似のできない所で、上方遊里の忘れられない味である。

私は、東京へ行った大阪の酒場が、エロであるという評をきくが、ああ云った取持ちがエロなら、エロは忌嫌すべきものであるし、大阪の女性を軽蔑こそすれ、称める気にはなれない。