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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいへいようまじょう

太平洋魔城

海野 十三

Lesen Sie 太平洋魔城 (たいへいようまじょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.147 Zeichen · 187 Bildschirme

Aozora Bunko

つづいてパン、パン――

ぴゅーんと、艇長の頬をかすめて、弾は窓をつらぬき、外へとびだした。

「うー」

艇長は、うめいて、ぴたりと床にはらばった。何やつだと思った時、

「動くな。動けば、命がないぞ!」

聞きなれない太いこえが、ダン艇長の頭のうえからひびいた。

艇長は、勇気をふるって、首をうしろにねじむけた。と、その時、

「ああ、――」

艇長の目はレンズのように丸くなった。

彼は一たいそこに何を見たか。

一挺のピストルを握った膏薬ばりの手!

その手は、まぎれもなくあの老夫人、乗客ケント老夫人の手だった。

いや、姿は老夫人であったけれど、その鼻の下には、赤ぐろい髭がはえていた。大きな膏薬がはがれて、その下からあらわれたのである。

変装だった。

「一たい、き、貴様は何者だ!」

ダン艇長は、さすがに勇気があった。

「なんだ。おれの名前を聞きたいというのか。ふふん頭のわるいやつだ」

と老夫人にばけていた男は、にくいほど落ちつきはらって、無電室にはいり後の扉をしめた。そしてピストルを、ぐっとダン艇長の鼻さきにつきつけ、

「写真電送をうけるのが、も少し早かったら、君は、おれのりっぱな肖像を、手に入れたことだろう。