Japanische Klassiker mit Furigana
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だいきょしほうでん
太虚司法伝
田中 貢太郎
Lesen Sie 太虚司法伝 (だいきょしほうでん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.847 Zeichen · 16 Bildschirme
、第4水準2-94-14)※(「留+鳥」、第4水準2-94-32)の声の後から、また獣の鳴くような声も聞えてきた。心に余裕のある大異は、うっとりとそれらの声を聞きながら食事をしていた。
頭の上の方で騒がしく鳴いていた鴉が、急に枝葉をかさかさいわしながらおりてきはじめた。五羽、十羽、二十羽。それが鳴きながら一方の跂だけで地べたをとんとんと飛ぶのもあれば、羽ばたきをしながら走るのもあって、それが大異の周囲をぐるぐると廻りだした。
鴉はみるみる数百羽になって、かあかあ、があがあと何か事ありそうに叫びながら廻った。大異はもう食事するのを輟めていた。不思議な鴉の容子を見ていた大異の眼は、すぐ左の方の鴉の群の廻っている所に、四つばかり干からびた死骸のあるのを見つけた。大異は今までなかったものであるのに、どういうものだろうと思って、やるともなしに右の方へ眼をやった。と、そこにも五つばかり死骸のあるのが見えた。大異はなんだか気になってきたので、自分は夢でも見ているのではあるまいかと思った。
冷たいしめっぽい風が枝葉に音をさして吹いてきた。大異が気が注いて顔をあげたところで、大粒の雨がばらばらと落ちてきた。