Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいようとほしのした

太陽と星の下

小川 未明

Lesen Sie 太陽と星の下 (たいようとほしのした) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.419 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

なんでも、その図は、中国人らしい、一人の女が、赤いたもとをひるがえして、おどっているのでした。

少年は、近くそばへ寄って見たかったのだけれど、買えるような身でないから、さすがにその勇気がなく、こころ残りを感じながら、店さきをはなれたのです。

すこしくると、魚屋がありました。店さきの台の上に、大きな切り身がおいてありました。その肉の色は、おどろくばかり毒々しく、赤黒くて、かつて、魚では、こんなのを見たことがありません。

「これは、鯨の肉だな。そうだ、南極からきた冷凍肉だ。人間とおなじく、赤ちゃんをかわいがる哺乳動物の肉なんだ。」

こう思った瞬間、いままでの頭の中のなごやかなまぼろしは消えてしまって、そこには、残忍な、血なまぐさい光景が、ありありと浮かびました。

捕鯨の状況を考えると、たえられない気持ちがして、少年は、途中にある丘にかけ登りました。丘の上には、大きなけやきの木がありました。その根に、腰をおろしたのです。ついこのあいだまで、芽をふいたばかりの新緑が、うす緑色に煙っていたのが、すっかり青葉となっていました。ここからは、あちらまでつづく、町の方が見おろされました。