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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいようけいとうのめつぼう

太陽系統の滅亡

木村 小舟

Lesen Sie 太陽系統の滅亡 (たいようけいとうのめつぼう) von 木村 小舟 (きむらしょうしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.244 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

人民は、せめて最後までとの覚悟を以て、高山の頂きにと攀じ登った、海水は百丈千丈の大濤をたてて、万雷一時に落下するがごとく、叫喚の声は絶えず四方に起りつつあるが、波濤のひびき高ければにや、それすら聞えないのである。

翻って太陽の有様は如何と見るに、これ又末期の近付いた故か、曩の煌々たる光はどこへやら、地球の人民のそれと等しく、僅かに大塊の一部分から、微弱なる光熱を放射するに過ぎぬ、ああ数千億年の昔しより、常に宇宙の一辺に覇たりし太陽も、時勢の力に打ち勝つ能わず、見苦しき亡骸を残さんとするか。

地球面の大洋は、たちまちにして波の音たえ、全く氷塊を以て閉されて仕舞った、陸上は次第に薄暗くなって、悲風頻りに吹き、樹木また凍結し、動物は食つきて、その残骸は、地の表面を被わんばかり。

最後まで残りたる一人の天文学者は、少数の人民に向って、せめてもの思い出にと、自己の専攻せる太陽系の滅亡に就いて物語った。

「諸君はもはや悲みを忘れたであろう、吾々の同胞は、いずれも安き眠に就いた、吾々もまた相次いで亡ぶであろう、かくいわば諸君は、いうべからざる淋しみを感ずるかも知れぬが、しかし決して憂うることはない」