Japanische Klassiker mit Furigana
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かのうせいのぶんがく
夫婦善哉
織田 作之助
Lesen Sie 夫婦善哉 (かのうせいのぶんがく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.834 Zeichen · 94 Bildschirme
いま引いた文章にも書いてある通り、おれとお前の関係はこの船場新聞にはじまって以後いわば蔭になり日向になり、おれはお前を助けて来たのだ。早い話が、この時もしおれが居なければ、あの新聞は四号で潰れていたところだ。当時お前も、
「――古座谷さん、この恩は一生忘れませんぞ」
と、呶鳴るように言っていたくらい、随分尽してやったものだ。印刷は無論ただ同然で引き受けてやったし、記事もおれが昔取った杵柄で書いてやった。なお「蘆のめばえ咲分娘」と題して、船場娘の美人投票を募集するなど、変なことを考えついたのも、おれだった。これは随分当って、新聞は飛ぶように売れ、有料広告主もだんだん増えた。
もっとも、こう言ったからとて、べつだん恩に着せようというのではない。それに、もともとこの船場新聞ではお前もたいして得るところはなかった。それのみか、某事件の摘発、攻撃の筆がたたって、新聞条令違反となり、発売禁止はもとより、百円の罰金をくらった。続いて、某銀行内部の中傷記事が原因して罰金三十円、この後もそんなことが屡※(二の字点、1-2-22)あって、結局お前は元も子もなくしてしまい無論廃刊した。