Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めおとぜんざい
夫婦善哉
織田 作之助
Lesen Sie 夫婦善哉 (めおとぜんざい) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.643 Zeichen · 61 Bildschirme
彼女だけには特別の祝儀を張り込まねばならぬと宴会の幹事が思うくらいであった。祝儀はしかし、朋輩と山分けだから、随分と引き合わぬ勘定だが、それだけに朋輩の気受けはよかった。蝶子はん蝶子はんと奉られるので良い気になって、朋輩へ二円、三円と小銭を貸したが、渡すなり後悔して、さすがにはっきり催促出来なかったから、何かとべんちゃら(お世辞)して、はよ返してくれという想いをそれとなく見せるのだった。五十銭の金にもちくちく胸の痛む気がしたが、柳吉にだけは、小遣いをせびられると気前よく渡した。柳吉は毎日がいかにも面白くないようで、殊にこっそり梅田新道へ出掛けたらしい日は帰ってからのふさぎ方が目立ったので、蝶子は何かと気を使った。父の勘気がとけぬことが憂鬱の原因らしく、そのことにひそかに安堵するよりも気持の負担の方が大きかった。それで、柳吉がしばしばカフェへ行くと知っても、なるべく焼餅を焼かぬように心掛けた。黙って金を渡すときの気持は、人が思っているほどには平気ではなかった。
実家に帰っているという柳吉の妻が、肺で死んだという噂を聴くと、蝶子はこっそり法善寺の「縁結び」