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Japanische Klassiker mit Furigana

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きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lesen Sie 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.286 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

「だが、駕籠訴をして斬られた者や、領内から追っ払われた人達のことを考えると、俺は金森一家を根絶やしにしても腹の虫が納まらねえ」

「それも、この出雲守様が、一応は止めたという話じゃないか」

当人の出雲守頼門を目の前に置いて、熊の皮の胴服と半纏の男は、山刀と長脇差を、夕陽の中にギラギラさせ乍ら、獲物を料る猟師のように、遠慮もなく張上げるのです。

「よしよしそれ程に言うなら、命だけは助けてやろう。サア、裸になりねエ、――その刀は余っ程高く売れそうだぜ、――どうせ金は持っちゃいめえが、その装束が入用なんだ、――その上城下へ殿様を赤裸にして帰しゃ、少しは溜飲が下るだろう」

出雲守頼門はそれに反抗する気力も、その法外な無礼を咎めるほどの勇気もありませんでした。

でも、さすがに殿様らしい自尊心を持ち続け乍ら、風呂場でお腰元にお召換をさせて貰う時のように、いとも鷹揚に、一糸も残さず身ぐるみ脱いでしまったのです。

今業平と言われた、二十九の美男の殿様が、烏帽子岳の中腹で、羽を焼かれたツグミのように、綺麗に裸に剥かれたのは、想像を絶する奇観でした。

「待ちなよ兄哥、あのままにして置いちゃ、殿様は風邪を引くぜ、――質草にはならねえが、俺の半纏を寄進してやろう、――俺か、心配するなってことよ、生れて初めて、羽二重というものを着て見る