Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなとぼうし

女と帽子

豊島 与志雄

Lesen Sie 女と帽子 (おんなとぼうし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.614 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

私の結婚生活でもそうでした。だから女から見れば男は札束だとしてもよろしいでしょう。

私の店にも、ずいぶんいろんな人が来ました。おおっぴらに冗談を云いかけたり、露骨にからかったりする人は、始末がよろしいんですが、いやに遠廻しにパトロンのことをかぎ出そうとしたり、いやらしい眼付をしながらつんと澄したりしてるのは、一番たちが悪いんです。ところが、平賀さんは少し調子が変っていました。頭が禿げかかってるせいでもありますまいが、ばか丁寧な口の利きようをするくせに、いやに図々しく、月にどのくらい食いこみになりますか、それは困ったものですね、少しのことなら御用達しましょうと、そういった調子なんです。店の造作も少し変えた方がいいでしょうと、いろいろ指図までするんです。もう叔母が亡くなってからは私一人で、小女が二人いても相談相手にはならず、だんだんやりきれなくなって、平賀さんに相談してみますと、初めにこれこれ出そう、そして月々百五十円、但し向う三年間のことにしょうじゃありませんかって、はっきりしています。私も少しおかしくなって、始終入りびたりでは困りますよと、冗談を云ってみると、いや月に一回か二回だって、澄したものです。