Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おんなのいっしょう

女の一生

森本 薫

Lesen Sie 女の一生 (おんなのいっしょう) von 森本 薫 (もりもとかおる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.068 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

章介 ふむ……姉さん。戦争のおかげで一代に産を成し、あなたのように子供から誕生日を祝って貰う人もあり……同じ戦争で父を失い誕生日に町を彷徨する者もあり……さまざまですね。

間。

けい ねえ。おばさん。後生だから私を、お巡りさんへ渡すのだけは堪忍して頂戴。もう、これからは決して他所の家へ黙って入ったりなんかしませんから……。

しず 大丈夫ですよ。おばさんは、あなたを警察なんか渡しゃしません。ですから早くお家へお帰んなさい。お家じゃきっと心配してらっしゃいますよ。

栄二 家じゃ心配なんかしてないかもしれませんよ。

しず 何を言うのです。家のものがいなくなって心配しないお宅があるものですか。

栄二 だって……その子の家は……。

しず 子供を育てるってことはねえ。育てられた当人が思っているほど、そう簡単なものじゃありませんよ。自分のお腹を痛めた子供を育てるのだって、時には、もうもうどうしていいかわからないほどつらく、情ないことがあるものです。まして、例え親類にもせよ、他人の子供を育てて下さったということは、並大抵のことじゃありませんよ。それから又、人ってものは、その辺にごろごろしてる時は邪魔になったり、厄介者に思ったりしていても、さていなくなるとやっぱり惜しいことをした、可哀想なことをした、そういう気になるものですよ。