Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなのいっしょう
女の一生
森本 薫
Lesen Sie 女の一生 (おんなのいっしょう) von 森本 薫 (もりもとかおる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.068 Zeichen · 25 Bildschirme
しず 章さん、世間が昂奮するのがおかしいなんていってるけど今夜はあなたも随分昂奮しているようですよ。
章介 いや、私が昂奮しているのは提灯行列やお正月の所為じゃありません。このアジアの、百年の運動についてですよ。
しず (笑って)おやおや、それじゃまるであなたがその、百年の運命を握ってでもいるようね。
章介 姉さん。あんたの御亭主が支那貿易に目をつけ、三井や三菱に先達って取引をやり出したのは確かに先見の明だと私は感心してるんですがね。その見識が生きるか死ぬかはこれから先にかかっているのですよ。清国の運命はアジアの運命につながっています。その清国の運命に関りを持ち出した堤家の将来は、見方によっては始末におえない厄介な泥沼に足を突込んだようなものですよ。さあ、どうします。
しず お前って人はどうしてそう、次から次へ、寝てる子を起すようなことをいうのだろう。人が気持よく笑っているのを自分も笑ってみていられないのですか。堤洋行の主人は亡くなったけれど、店の仕事は至極満足に行っています。それに二人の息子と二人の娘がいて、何れもこれもいい子で私を大事に思っていてくれます。