Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなのさかなうり
女の魚売り
小川 未明
Lesen Sie 女の魚売り (おんなのさかなうり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.886 Zeichen · 8 Bildschirme
」と、女はいった。
すると、金持ちは、戸口に出て、女の持ってきたたらを見ました。
「いま時分、たらがどうして捕れたろう。」と、金持ちは不思議がりました。
「今朝、たくさん上がったのです。」と、女は答えた。
「この生暖かな陽気じゃ、たらは腐ってしまうだろう。うんとまけてゆけば買ってもいい。」
「いくらにでもまけてゆきます。」と、女はいいました。
金持ちは、うんとまけさして、みんなこのたらを買いました。そして、その晩は家じゅうのものが腹いっぱい食べたのであります。
すがめの女が、浜の方へ帰った時分から、南の風が吹きはじめました。あまり暖かなもので、遅咲きの花までが、一時に咲き、地の下からは、いろいろの草が、一夜の中に芽を出したのであります。だれでも、頭痛がするといわないものがないほどでありました。
たらを腹いっぱい食べた金持ちの一家は、どうしたことか、その夜から髪の毛がばらばらと抜けて、それから幾日もたたないうちに、みんなぴかぴか光るはげ頭になってしまいました。
「たらにあたったのだ。」と、みんなはいいました。
金持ちは、たらにあたったことから、いつかたいを海に放して、金を払わないで逃げてきたことを思い出しました。