Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなごころのつよければ
女心の強ければ
豊島 与志雄
Lesen Sie 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.011 Zeichen · 94 Bildschirme
長谷川さん、あなたならどうなさいますか。
私は、自分にあてられたその空席に、背を向けました。そしてこちらへ帰って参りました。若月旅館のお上さんの席は、やたらにお琴をかき鳴らしてごまかしましたが、こんどの席については、逃げだすより外に、ごまかしの仕方がありませんでした。
けれども、私としては、逃げるというような卑怯な気持ちでは、少しもありませんでした。むしろ、積極的な反抗でした。精一杯の抵抗でした。おわかりになりますかしら。そしてこれだけの力が私にあったことを、ほめて下さいますかしら。
もうこうなったからには、なおさら、私はあなたに寄り縋ります。覚悟していて下さい。宜しいでしょうね。と言っても、あなたのお側に、なにかの席を欲しがってるのではありません。心と心との宿命的な誓い、それだけが欲しいのです。
三田の伯母さんは、なにかのついでに、「わたしが話をまとめてあげてもよいけれどね……。」とうっかり洩らしたことがありました。あなたと私との結婚のことを考えたのでしょう。私はふふんと鼻の先で笑ってやりました。あなたの反婚主義とかいうものに、私も同感しております。