Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなごころのつよければ
女心の強ければ
豊島 与志雄
Lesen Sie 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.011 Zeichen · 94 Bildschirme
その上、長谷川が来ると、彼はスタンドでバーテンと饒舌っていたが、長谷川を片隅のボックスへ引張りこみ、女給も遠ざけてしまった。
なにか用件があるに違いないし、あるとすれば、恐らく三浦千代乃のことかも知れない。その長谷川の勘は、正しかった。
「君の腕には、さすがに僕も驚いたよ。」
石山は楽しそうに、やはりにやにや笑っていた。
松月館主人から、石山の許へ、不得要領な手紙が来たのである。
「あまり不得要領なものだから、持って来るのも忘れちゃったがね……。」
先般御紹介を忝うした長谷川梧郎様という仁は、どういう御身分の方なのでしょうか、御差支なくば概略御知らせ頂きたく、妹千代乃となにか訳あるらしく察せられるふしもあり、甚だ失礼の至りながら……云々。
石山はそんな風に暗誦した。
「御紹介を忝うした……はよかったね。なにか訳あるらしく……も名文だ。僕は面倒くさいから、ただ葉書一枚、どうせ僕のような小説家の友人だから、それを以て勝手に想像してくれ、よく知らんと、それだけ返事をしておいたが……どうだろう。わるかったら訂正の労を惜しまないがね。」
長谷川はチーズをかじり、ビールを飲んでいたが、石山の前にあるウイスキーの瓶に手を伸し、それをビールにまぜて飲んだ。