Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなごころのつよければ

女心の強ければ

豊島 与志雄

Lesen Sie 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.011 Zeichen · 94 Bildschirme

Aozora Bunko

家内の病中もそうでした。こちらからいろいろ容態を尋ねると、もう自分は危篤ではないかと気を廻しますし、こちらで黙っておれば、ひどく冷淡だとひがみます。いずれにしても、やりきれませんよ。だから、君子でなくとも、危きに近寄らずということになります。するとまた、薄情だとされます。結局、わたしは、薄情だと自認せざるを得ません。あなたには、そういう経験はありませんか。もっとも、あなたはまだお若いから、そういうことはありますまいけれど……。」

「別に、そんなことを考えた覚えはありませんね。」

「そうでしょう。その方が結構です。けれども、あのひとから、千代乃さんから、そのようにわたしのことを訴える……いや、批評しはしませんでしたか。」

「はっきり記憶していませんが……。」

「それなら、なお結構です。どうもわたしには、いったいに、女がふだんどのようなことを考えているか、さっぱり見当がつきませんのですよ。」

柿沼の言うところは、はっきりしているようでいて、実は、なんだかすべて上の空のような感じがあった。顧みて他を言ってるようだった。長谷川はいやな気持ちになった。

「あなたが言っていられるのは、一般の女のことでなく、千代乃さんのことでしょう。