Japanische Klassiker mit Furigana
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じょなん
女難
国木田 独歩
Lesen Sie 女難 (じょなん) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.695 Zeichen · 45 Bildschirme
そのころ私は女難の戒めをまるで忘れたのではありませんが、何を申すにも山里のことですから、若い者が二三人集まればすぐ娘の評判でございます。小学校の同僚もなんぞと言えばどこの娘は別嬪だとか、あの娘にはもう色があるとか、そんな噂をするのは平気で、全くそれが一ツの楽しみなのですから、私もいつかその風に染みまして村の娘にからかって見たい気も時々起したのでございます。さすが母の戒めがありますから、うかとは手も出しませんでしたが、決して心からその実、女を恐れていたのではなく、もしよい機会があったらきっと色の一ツぐらいできるはずになっていたのでございます。
ところで武の妹はお幸と申しまして若い者のうちで大評判な可愛い娘でございまして年はそのころ十七でした。私も始終顔を見知っていましたが言葉を交わしたことはなかったのです。先方では私が叔母の家の者であり、学校の先生ということで遇うたびに礼をして行き過ぎるのでございます、田舎の娘に似わない色の白い、眼のはっきりとした女で、身体つきよくおさよに似てすらりとしていました。城下の娘にもあのくらいなのは少ないなどと村の者が自慢そうに評判していたのですが全くそうだと私も遇うたびに思っていたのでございます。