Japanische Klassiker mit Furigana
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じょるい
女類
Lesen Sie 女類 (じょるい) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.869 Zeichen · 16 Bildschirme
「聞いた。馬鹿野郎だ、お前は。」
本気に怒っている顔でした。
「あれか? あの女が、そうか?」
おでんを煮込んでいるおかみのほうを顎でしゃくり、
「ちっとも、よかあ無えじゃないか。これでお前の男も、すたった。どだい、君、亭主のある女と、……」
「それは、」
とトヨ公は、みじんも表情をかえず、
「もう、とうに私どもは、夫婦わかれをしているのです。私どもは、気が合いません。」
と、落ちついて言い、笠井氏のコップになみなみと焼酎をつぎます。
「いや、それあ、君たち夫婦の事は、君たち夫婦でなければわからない。僕の知った事じゃない。どだい、興味が無い。また、伊藤(僕の名)たちの恋愛が、どんな具合いに進展しているのか、それも、ちっとも知りたくない。うん、この焼酎はなかなかいい。君、君、もう一ぱいくれ。それから、水をくれ。おうい、おかみさん、ここへも何か食べるものをくれ。しかし、少くとも僕は、他人の夫婦の離合集散や恋愛のてんまつなどに、失敬千万な興味などを持つような、そんな下品な男でだけは無いつもりだ。じつに、なんにも、興味が無い。」
笠井氏は既に泥酔に近く、あたりかまわず大声を張りあげて喚き散らすので、他の酔客たちも興が覚めた顔つきで、頬杖なんかつきながら、ぼんやり笠井氏の蛮声に耳を傾けていました。