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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようば

妖婆

芥川 竜之介

Lesen Sie 妖婆 (ようば) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.473 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、きめつけると、車掌も不審そうな顔をして、「大勢さんのように思いましたが。」と、答えた事があるそうです。

そのほかまだ数え立てれば、砲兵工廠の煙突の煙が、風向きに逆って流れたり、撞く人もないニコライの寺の鐘が、真夜中に突然鳴り出したり、同じ番号の電車が二台、前後して日の暮の日本橋を通りすぎたり、人っこ一人いない国技館の中で、毎晩のように大勢の喝采が聞えたり、――所謂「自然の夜の側面」は、ちょうど美しい蛾の飛び交うように、この繁華な東京の町々にも、絶え間なく姿を現しているのです。従ってこれから私が申上げようと思う話も、実はあなたが御想像になるほど、現実の世界と懸け離れた、徹頭徹尾あり得べからざる事件と云う次第ではありません。いや、東京の夜の秘密を一通り御承知になった現在なら、無下にはあなたも私の話を、莫迦になさる筈はありますまい。もしまたしまいまで御聞きになった上でも、やはり鶴屋南北以来の焼酎火のがするようだったら、それは事件そのものに嘘があるせいと云うよりは、むしろ私の申し上げ方が、ポオやホフマンの塁を摩すほど、手に入っていない罪だろうと思います。