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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようかいほうこく

妖怪報告

井上 円了

Lesen Sie 妖怪報告 (ようかいほうこく) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.653 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

と言い終わりて、悄然として去る。しばらくありて、右の小鳥は嘴辺および咽部に爪牙の跡を得、血を垂れ、来たりて小生に向かい哀を請うがごとし。

小生、大いに驚き、家内を呼び寄せ、「汝らの不注意より、事のここに至りしぞ」と叱咤すれば、これぞ、この夜(十一月十九日)一場の夢にて候いし。かえって傍人にその寝語などを笑われ、再びそのまま寝に就き、翌朝、例により小鳥の食物など相与え、昨夜の夢など思い出し、笑いながらも食後他出し、談話のついで前夜の夢を語り、一場の笑いを博し、午後三時ごろ帰宅すれば、なんぞ図らん、小生が最愛の、方言「のじこ」と称する小鳥は、すでに飛逃してあらず。籠もまた破れて、羽毛のその辺りに紛々たるを認め候。このとき、小生は前夜の夢想を考え合わせ、さても不思議なることもあるものかなとは思い候えども、多分猫などの所為なるべしと存じ、なお家族にもよく、小生不在中なりとも注意すべき旨を申し聞けおき候。

ここにその翌日すなわち二十一日の朝も、例により小鳥の食物を与えおり候ところへ、さきに飛び去りし小鳥は小生の面前に来たり、なんとなくしおしおいたしおり候につき、これはと思い、ただちに捕らえてこれを検すれば、嘴および咽辺などに爪牙にかけられし創を受け得て、その景状はすべて夢中にありし事柄と毫も異なることこれなし。