Japanische Klassiker mit Furigana
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かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Lesen Sie 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.914 Zeichen · 22 Bildschirme
「なんとか、おっしゃるわ。それはそうと、このままお別れするのもなんですから、ごいっしょに夕食でもいかが。目黒の松柏園なんだけど、どうかしら」
志貴子は、はあといったきり、これが、ぜんぜん煮えきりません。「これから、どこかへおまわりになる?」「まわるとこて、あれしませんけど……木津さんどないしはります?」。志貴子が甘ったれたようなことをいうと、木津さんは木津さんで、「それはもう、結構すぎるくらいですが」なんて、ありありと迷惑そうなようすなの。ちょっとお手洗に行っている間に、早いとこ二人で夕食でもする約束ができてしまったわけ。……
そうですとも、いよいよもって放っておけないことになったから、近いところで、むりやり赤坂の陶々亭へひっぱって行って、支那卓の前へおしすえたものなのよ……志貴子に志貴子だと白状させるぐらいのことは、わけはないと思って、軽く踏んでかかったんですけど、てんで、歯がたたないの。いつの間に、そんなところまで話しあったのか、見当がつかないんですけど、れいの年忌のことまで、抜目なく、ちゃんと吹きこんでしまったみたいで、あのときのことをいいだしても、木津さん、笑うばかりで、受けつけようともしないんだから、あたしもがっかりしてしまったわ。