Japanische Klassiker mit Furigana
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かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Lesen Sie 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.914 Zeichen · 22 Bildschirme
そのひとは、現世で仕残したことがあるのンで、それがあきらめきれんで、あんたの身体に憑りうつって、現世のいとなみをしやはるねん』って……そないにいわれると、思いあたることがあるのんです。ときどき変る、着るもんや食べもんの好みは、そないいえば、みんな姉の好きやったもんで、その何日かの間は、知らず知らず、姉になった気ィで行動していたように思われますねん……そうとわかると、本意なう死んだ姉が、気の毒でいとしうて、うちなど、どないなってもかめへん、いつまでも離れんといて、思うとおりにうちの身体使て、仕残したことをなんなりやったらええ、思うようになりましてん。こんど東京へ出てきたのンも、動いているのンはうちの身体ですが、そないさせるのンは志貴子の意志やよってに、そないなところで、木津さんに逢わせようとした姉の気持が、うちにはよう察しられますねんわ」
だまっちゃったわね。いうことがあるなら、おっしゃいよ。ここで伺っていますから……ええ、聞えるわ。それもまた、ひとつの意見でしょうが、長い間、だまされていたのは、あたしたちのほうじゃなかったかというような気がするの。