Japanische Klassiker mit Furigana
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かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Lesen Sie 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.914 Zeichen · 22 Bildschirme
今日は、あなたをとっちめに来たんだから、そう思ってちょうだい」とキッパリとやりつけてやると、志貴子は困ったような顔でもするどころか、「あの節は、木津さんのことで、あんじょうお助けをいただきまして、いちどお礼にあがらんならんところでしてんけど、東京方面では、うち、盲腸炎で死んだことになっていて、みなさんに年忌までもしてもろた手前、照れくそうて、手紙みたいもん、書けしません。それに、ひょっとして、木津さんの手ェでも入ったら、それこそ、えらい騒動になって、あなたや咲子さんにご迷惑かける思うて、つつしんでおりましてんわ」まるで恩に着せるようないいかた。「ご殊勝なことだけど、それほど謹みのあるひとが、ヒョコヒョコ東京へ出てきて、あたしたちに迷惑をかけるのはどういうことなのかしら。あたしにしろ咲子さんにしろ、騙し役までひきうける義理はなかったんですけど、あんたのお父さまが、わざわざ東京へ出ていらして、木津さんの思召しはありがたいが、先々代からの係りあいがあって、たとえ久能の店をつぶしても、志貴子をさしあげるわけにはいかない。といって、あれほどご執心では、生仲なことではおひきにはなるまいし、荒けた話をして喧嘩にしてしまうのも困る。