Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
むすめ
娘
岡本 かの子
Lesen Sie 娘 (むすめ) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.846 Zeichen · 16 Bildschirme
鴎の群が、むやみに上流へ押しあげられては、飛び揚って汐上げの下流へ移る。それを何度も繰返している。
室子は頬を撫でても、胸の皮膚を撫でても、小麦いろの肌の上へ、うすい脂が、グリスリンのように滲み出ているのを、掌で知り、たった一夜の中にも、こんなに肉体の新陳代謝の激しい自分を、まるで海驢のようだと思った。(事実海驢はそういう生理の動物かどうか知らなかったけれど)室子は、シュミーズを脱いで、それで身体を拭い捨て、頭を振って、髪の纏れを振り放ち乍ら、今朝の空腹の原因を突き止めた。
いくら上品にするといっても、昨夜の結婚披露会のあの食事は、少し滑稽だ。皿には、デコレーションの嵩ばかりで、実になるものは極くすくない。室子は、それに遺憾の気持ちが多かったため、かなり沢山招かれた花嫁の友人の皆が既婚者であり、自分一人が独身であったということさえ、あまり気にならなかった。却って傍の者達が、室子一人の独身であることを意識してかかっている様子を見せたり、おしゃまな級友は、口に出して遠廻しに、あまり相手を選み過ぎるからだなどと非難した。だが室子は、そういう人事の刺戟は、自分の張り切った肉体の表面だけで滑って仕舞って、心に跡を残さないのを知っている。