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Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme

Aozora Bunko

まあ、休んでござらんか、よ。主あどんなにか大儀じゃろうのう。」

「ちっと休まいて貰いたいがの、」

菅子と早瀬の居るのを見て、遠慮らしく、もじもじして、

「腰を下ろすとよう立てぬで、久しぶりで出たついでじゃ、やっとそこらを見て、帰りに寄るわい。見霽へ上る、この男坂の百四段も、見たばかりで、もうもう慄然とする慄然とする、」

と重そうな頭を掉って、顔を横向きに杖を上げると、尖がぶるぶる震う。

こなたに腰掛けたまま、胸を伸して、早瀬が何か云おうとした、(構わず休らえ、)と声を懸けそうだったが、夫人が、ト見て、指を弾いて禁めたので黙った。

「そんなら帰りに寄りなされ、気をつけて行かっしゃいよ。」

物は言わず、睡るがごとく頷くと、足で足を押動かし、寝ン寝子広き芭蕉の影は、葉がくれに破れて失せた。やがてこの世に、その杖ばかり残るであろう。その杖は、野墓に立てても、蜻蛉も留まるまい。病人の居たあとしばらくは、餌を飼っても、鳩の寄りそうな景色は無かった。

「お婆さん、」

と早瀬が調子高に呼んだ。

さすがに滅入っていた婆さんも、この若い、威勢の可い声に、蘇生ったようになって、