Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme
と冷かに笑うと、河野は人物に肖ず、これには傲然として、信ずる処あるごとく、合点んだ笑い方をして、
「でも、条件さえ通過すれば、僕は娶うよ。ははは、きっと貰うね、おい、一本貰って行くぜ。」
と脱兎のごとく、かねて計っていたように、この時ひょいと立つと、肩を斜めに、衣兜に片手を突込んだまま、急々と床の間に立向うて、早や手が掛った、花の矢車。
片膝立てて、颯と色をかえて、
「不可いよ。」
「なぜかい?」
と済まして見返る。主税は、ややあせった気味で、
「なぜと云って、」
「はははは、そこが、肝心な処だ、と母様が云ったんだ。」
と突立ったまま、ニヤリとして、
「早瀬、君がどうかしているんじゃないか、ええ、おい、妙子を。」
二十一
冷か、熱か、匕首、寸鉄にして、英吉のその舌の根を留めようと急ったが、咄嗟に針を吐くあたわずして、主税は黙って拳を握る。
英吉は、ここぞ、と土俵に仕切った形で、片手に花の茎を引掴み、片手で髯を捻りながら、目をぎろぎろと……ただ冴えない光で、
「だろう、君、筒井筒振分髪と云うんだろう。それならそう云いたまえ、僕の方にもまた手加減があるんだ、どうだね。