Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よめとりむことり

嫁取婿取

佐々木 邦

Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme

Aozora Bunko

「京都の商人というと旧弊でしょうな?」

「いや、商大を出ていますから、頭は新しいそうです。その男が褒めていました。現に京都の女は昔風で厭だと言って、東京を探しているんです」

「しかし永久に京都にいるんでしょう?」

「それは然うです」

「あなた、お尋ねは後のことにして、詳しくお話して戴きましょうよ」

と夫人が又注意した。

「よし/\」

「父親が去年果てまして、後を継いだばかりです。昔からの老鋪ですから、財産は随分ありましょう。同業者中でも屈指だそうです。宇治に別荘があります。店丈けでも雇人が十何人とか申しました。工場の方は……」

と衣笠さんは順序を立てゝ語り出した。簡潔を貴ぶ為めに、これを新聞の求婚広告風に書き改めて次に紹介する。

「京都著名老鋪財数十万戸主家系由緒身健品正風采紳士酒不嗜店雇人十数工場雇人数十母老妹嫁弟分家無係累」

全く申分ない。

「衣笠さん、これは結構過ぎますよ」

と山下さんが言った。何とか文句をつけないと気が済まない。相手の性質を呑み込んでいる仲人は、

「何あに、話半分にお聞き下されば宜しいです。今のは一応余所行きを申上げたのに過ぎません」

と底を破って、