Japanische Klassiker mit Furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme
「お母さん、実は私も安子のことで伺いましたのよ」
と言った。
「心当りでもあって?」
「えゝ、妙な関係ですわ。けれどもそんな風じゃ迚も駄目でしょうね、矢っ張り商家ですから」
「何屋?」
「眼鏡屋さんよ。ナカ/\大きいのよ」
「へえゝ。妙な関係って何んな関係?」
とお母さんは膝を進めた。
「少し縁起が悪いのよ」
「まあ」
「家の墓地の隣りに関口家代々ってのがあるでしょう」
「えゝ」
「オホヽヽヽ」
「何が可笑しいの?」
「でもお母さん、そんな真剣な顔をなさるんですもの」
「でも縁談に墓地のお話なんか禁物でしょう」
「あれよ。あれは本郷の眼鏡屋さんよ」
「然う言えば聞いたことがありますわ。測量の機械屋さんじゃないの?」
「眼鏡が主よ。お母さんはこの間お彼岸に彼処の方をお見受けしたでしょう?」
「えゝ。丁度来合せていましたよ、大人数で」
「あの時長男の方が安子を見初めたらしいのよ」
「まあ! お墓詣りに来て、厭な人ね」
「けれども私、これは縁があるのじゃなかろうかと思いますわ」
「何故?」
「その方の弟さんというのが三郎の学校の生徒で、三郎の監督生よ」
「まあ」
「去年の暮にお母さんがお礼ながらお出になりましたの。