Japanische Klassiker mit Furigana
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あんごじんせいあんない
安吾人生案内
Lesen Sie 安吾人生案内 (あんごじんせいあんない) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.119 Zeichen · 34 Bildschirme
子供を信頼せず、あんまり疑ると、そんなに疑るなら本当にやってしまえ、という気持が次第にたかまり、口実あらば実行せん構え十分になるのが普通である。なぜなら、子供には、潔癖と自制心と同時に、むろん性慾もあるし、甚しい好奇心もある。よき折あって、罪悪感を他に転嫁し自制を失うことができるなら、という気持も必ずあるものだ。それには親に無実の罪を疑られ、そのことで口論してヤケを起して飛びだすような時が最上の機会であろう。なぜなら、とにかく親の圧力が最大のブレーキだから。ブレーキに押しつけられている願望は、なんとかして自然に、又は自然らしく、そして罪を他に転嫁しうる堂々たる口実を得てブレーキを外したいとひそかに待っているのだから。そういう少年少女の気持を理解できない親は子供を却って早く間違いに走らせる。第二話の娘の場合がそうである。子供が親に罪を転嫁すると同様、子供の親は厳格という型にはまった常識的な倫理観に安易にもたれて、自己の無理解、無智無能を転嫁している。子供は口実として他に罪を転嫁しても実は罪の意識に苦しむが、親は公定価格の修身の教えにもたれ、人からも自分からも罪を責められない。